省令準耐火構造とは、
火災時に「一定時間、延焼を抑える性能」を住宅に持たせるため、
国の省令(建設省告示第1359号)で定められた木造住宅向けの防火仕様です。
準耐火建築物ではありませんが、
火災保険では準耐火構造と同等扱いになるのが最大の特徴です。
目的
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 延焼抑制 | 火災発生時に構造体まで燃え広がるのを遅らせる |
| 早期鎮火 | 隣家への延焼リスクを大幅に低減 |
| 保険料軽減 | 火災保険が「T構造」または「H構造」扱いになる |
| 区分 | 正式名称 | 主な建物 |
|---|---|---|
| M構造 | マンション構造 | 鉄筋コンクリート造の共同住宅 |
| T構造 | 耐火構造・準耐火構造 | 準耐火建築物・省令準耐火仕様住宅 |
| H構造 | 非耐火構造 | 一般的な木造住宅 |
必須仕様(国の省令で定められている内容)
| 部位 | 必須内容 |
|---|---|
| 天井 | 石膏ボード9.5mm以上を直張り |
| 壁 | 石膏ボード12.5mm以上 |
| 小屋裏 | 天井裏も石膏ボードで被覆 |
| 床 | 1階床の下面も石膏ボード張り |
| 階段 | 天井・壁と同等の防火被覆 |
| 竪穴区画 | 吹抜け・階段部分の防火区画処理 |
| 開口部 | 火が抜ける隙間を作らない納まり |
※すべて「構造体を30分以上守ること」が目的の仕様です。
準耐火建築物との違い
| 項目 | 省令準耐火 | 準耐火建築物 |
|---|---|---|
| 法的位置づけ | 告示仕様 | 建築基準法 |
| 木造対応 | 〇 | 〇 |
| 建築コスト | 低い | 高い |
| 火災保険 | 準耐火扱い | 準耐火扱い |
| 確認申請 | 通常住宅扱い | 準耐火の審査必要 |
火災保険への影響
省令準耐火仕様にすると、
木造でも「T構造」または「H構造」扱いになります。
保険料の違い(実務ベースの傾向)
| 構造区分 | 10年間の火災保険料 |
|---|---|
| 一般木造 | 約20〜25万円 |
| 省令準耐火 | 約12〜15万円 |
➡ 約40%前後の削減効果
省令準耐火が特に有効な方
- 35年ローンで長期間住む方
- 火災保険を10年一括で支払う予定の方
- 木造でも性能面を重視したい方
- 隣家との距離が近い分譲地
まとめ
省令準耐火というのは、家が燃えない仕様ではありませんが、
“構造体まで火が回る時間を遅らせる”ための国の基準です。この仕様にすることで、木造でも火災保険は準耐火構造扱いになり
保険料が約4割下がります。建築費はわずかな増額ですが、長く住むほど確実に元が取れる仕様です。

